法則から予想する2026W杯日本代表メンバー GK・DF編

 

過去のワールドカップ日本代表メンバーから「このポジションはこういう選手が選ばれやすい」という法則を見つけ、2026年大会のメンバーを予想していきます。システムは4-2-3-1をメインに、3バックにも対応できそうな選考を目指します。

 

GK① 前回大会主力枠

W杯で正GKを務めた選手は、次の大会も必ずメンバー入りしています。(太字は前回大会の正GK)

1998 川口・楢崎・小島
2002 楢崎・川口・曽ヶ端
2006 川口・楢崎・土肥
2010 川島・楢崎・川口
2014 川島・西川・権田
2018 川島・東口・中村
2022 権田・シュミット・川島

川島が39歳でメンバー入りしたので、2026を37歳で迎える権田も年齢的には問題なし。今大会の川島の働きを見ても、GK陣にW杯経験のあるリーダー役は必要だと思います。この役割は素人にドリブルで抜かれてサッカー部を引退したシュミット・ダニエルでは務まらないと思うので、権田には責任を持って頑張ってもらいたいところ。権田が寄る年波に勝てなかった場合は、不屈の43歳川島永嗣に代表復帰を要請します。

 

GK② 五輪主力枠

五輪前に出ていたり五輪の6年後に出ていたりタイミングはバラバラですが、五輪の正GKは谷を除く全員がW杯のメンバーに入っています。(リオ五輪初戦のことは忘れてください)

1996 川口能活:1998,2002,2006,2010
2000 楢崎正剛(OA):1998,2002,2006,2010
2004 曽ヶ端準(OA):2002
2008 西川周作:2014
2012 権田修一:2014,2022
2016 櫛引政敏 中村航輔:2018
2021 谷晃生

ここに名前がない川島永嗣も2003ワールドユース正守護神なので、GKはエリートが生き残りやすいポジションと言えそうです。これを踏まえると東京五輪で主力を務めた谷は、次回のW杯行きがかなり有力。海外移籍の噂もありますがしばらくは国内でやった方がいいです。無理に海外へ行くと、数年後に変わり果てた姿で発見されかねません。

前例↓

 

同様にパリ五輪の正GK候補にも鈴木彩艶、佐々木雅士、小久保玲央ブライアンなど有望な選手が揃っています。ポルティモネンセでようやく試合に出始めた中村航輔の復帰ももちろん可能性あり。


GK③ 遅咲き枠

②でエリートがそのまま生き残ると書きましたが、小島伸幸は29歳で初めて代表入りし、32歳で1998W杯出場。その後も2006土肥洋一、2018東口順昭、2022シュミットと、30代で初出場する選手が多いこともGKの特徴です。7大会中4大会なので、結構な確率です。4年後にこの枠で入ってきそうな選手をピックアップしました。(年齢は2026大会時)

後藤雅明 32歳
前川黛也 31歳
高丘陽平 30歳
小島亨介 29歳

東口・シュミットと同じ30代大卒の法則ならば後藤・前川となりますが、現実的なのは高丘でしょう。最近帰化したパク・イルギュ(4年後36歳、大卒)もワンチャンあります。

 

GKの予想をまとめます。「前回大会主力枠」の権田修一と、「五輪主力枠」の谷晃生は法則的にメンバー入り。最後の一人に「遅咲き枠」から高丘を選ぶか、「五輪主力枠」からパリ五輪主力GKまたは中村航輔を選ぶか。

E-1招集外となった高丘は現体制での序列が低いので、森保監督と下田GKコーチが続投となれば序列を上げるのは難しいかもしれません。身長が世界で戦う基準に達していないとの判断でしょうか。その高丘を押しのけてE-1メンバー入りし、パリ五輪主力候補筆頭でもある鈴木彩を選ぶことにします。GKは基本的にベタな予想でOK。

 

CB① 唯一の連続出場枠

センターバックは入れ替わりの激しいポジションで、W杯メンバーは基本的に一人しか生き残りません。(太字

2010 中澤闘莉王・岩政・今野
2014 吉田・今野・森重・伊野波
2018 吉田・昌子・槙野・植田
2022 吉田・板倉・谷口・冨安・伊藤

昌子・植田・森重・闘莉王といった「4年後もいそうな選手」が意外と落選しています。優秀なCBが揃った今大会でこの法則が続くかは微妙ですが、彼らの4年後の立場が約束されていないのは確か。ベテランの吉田・谷口、怪我の多い冨安、今大会で力を示せなかった伊藤と比較すると、板倉がこの枠の有力者かと思います。


CB② 25歳主力枠

連続出場者と本大会でコンビを組んだ選手たちに共通するのが、25歳という年齢。

2014 吉田麻也(1988.8生)
2018 昌子源 (1992.12生)
2022 板倉滉 (1997.1生)

25という数字自体に意味があるかはともかく、2026年6月の開幕を25歳で迎える選手にも優秀なCBが揃っています。

瀬古歩夢(2000.6生)
小林友希(2000.7生)
関川郁万(2000.9生)
藤井陽也(2000.12生)
西尾隆矢(2001.5生)

現在の立ち位置的に瀬古が頭一つ抜けているので、順当に瀬古を予想します。

 

CB③ 初出場ベテラン枠

2018槙野、2022谷口と、若手時代から代表に絡みながらも定着には至らなかった国内組のCBが、31歳にしてW杯初出場を果たしました。まだサンプル数が少ないので法則とまでは言えませんが、代表歴のあるこの年代の選手は4年後も十分に狙えると思います。(年齢は2026大会時)

三浦弦太  31歳
畠中槙之輔 30歳
中谷進之介 30歳
荒木隼人  29歳
渡辺剛   29歳

年齢的にドンピシャな三浦を予想します。

 

CB④ 直近の五輪主力枠

2012吉田(OA)、2016植田、2020冨安・板倉・吉田(OA)と、五輪の主力がそのまま2年後のW杯もメンバー入りしています。現在のU-21代表CBは以下の顔ぶれ。

西尾隆矢・馬場晴也・木村誠二・鈴木海音・チェイス・アンリ

01・02世代が大型CB不足なので、五輪はオーバーエイジに頼るかもしれません。下は03世代のチェイス・アンリ・田中隼人、04世代の高井・東など揃っています。ここでは2018植田、2022伊藤洋輝に続く若手強面CBの系譜であるアンリに期待します。

 

CBの予想をまとめます。上に書いたように「唯一の生き残り枠」で板倉滉、「25歳主力枠」で瀬古歩夢、「初出場ベテラン枠」で三浦弦太。「直近の五輪主力枠」かつ「若手強面CB枠」でチェイス・アンリを選ぼうと思いましたが、左利きが一人は入ってくると予想し田中隼人にします。強面感が少し足りないので、柏の先輩に倣ってひげを伸ばしましょう。センターバックは顔と名前で守る。

 

SB①② 五輪→W杯→W杯枠

連続出場の選手が多いのがサイドバックの特徴。さらにいえば「五輪→2年後のW杯→その4年後のW杯」という3大会連続出場の流れがあります。

2006 三都主・加地・駒野
2010 駒野長友内田
2014 長友内田酒井宏酒井高
2018 長友酒井宏酒井高(遠藤)
2022 長友酒井宏・山根(・中山・伊藤・遠藤)

東京五輪カタールW杯の両方に出場したSBはいないので無理やり当てはめると、怪我で欠場した中山、クラブでSBが主戦場の冨安はこの枠で選んでいいかもしれません。

 

SB③④ 直近の五輪主力枠

同様に、パリ五輪代表のSBもそのままW杯行きが期待できます。今大会の中山・冨安・伊藤はコンバート組ですが、今の時点でコンバートを予想するのはさすがに難しいので、次世代の「長友・内田」「W酒井」の候補を挙げます。

まず左SB。長友・酒井高徳と同じく走力に優れた右利き左SBということで、畑大雅が来そうです。左右できる選手に範囲を広げるなら内野貴史、中野伸哉もいます。

次に右SB。内田と酒井宏樹がどこを取っても正反対なので、中間の選手を選びます。身長180cmくらいの、Jユースと高体連の中間(?)の選手を探したところ、三菱養和出身の西久保駿介がヒットしました。

 

SBの予想をまとめます。「五輪→W杯→W杯枠」で中山雄太冨安健洋、「直近の五輪主力枠」で畑大雅西久保駿介

冨安・中山がCBに回る可能性を考慮して、SBをもう一人選びます。左右ができて、WB適性が高くて、長友・山根に続く大卒枠、さらに谷口・三笘に続く筑波枠ということで山原怜音にします。

 

MF・FWは次の記事で。

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