【J2第3節】千葉×群馬

フクダ電子アリーナで行われたJ2第3節 ジェフ千葉vsザスパクサツ群馬の感想です。

 

千葉:3-4-2-1

試合開始時
呉屋
見木、小森
椿、小林祐、田口、末吉
鈴木大、新井一、松田
新井章

試合終盤
呉屋
見木、ブワニカ
末吉、田口、高橋壱、田中和
鈴木大、新井一、松田
新井章


群馬:4-4-2

試合開始時
長倉、武
川本、天笠、細貝、佐藤亮
中塩、畑尾、酒井、岡本
櫛引

試合終盤
白石、平松
奥村、天笠、内田、風間
中塩、畑尾、酒井、岡本
櫛引


前半4分に群馬が先制。岡本の右スローインを受けた長倉がドリブルで鈴木大輔を抜いてクロス。天笠のミドルをGK新井が弾き、こぼれ球を武が詰めました。

前半36分に千葉が同点。小林の縦パスを受けた小森が一度はボールを失うものの奪い返し、右サイド内寄りでボールキープ。クロスに備えたGK櫛引の逆を突くシュートがゴールイン。

前半アディショナルタイムに群馬が勝ち越し。佐藤の左からのFKに畑尾が頭で合わせました。

後半17分に千葉が再び同点。左サイドを椿と小林でボールを前に進め、ボールを失ったところを椿が奪い返して自ら決めました。試合は2-2の引き分けに終わりました。


千葉のシステムは3-4-2-1で、左右のバランスが少し違っていました。攻撃時の基本配置は小林がアンカーで田口が少し前。田口か小森(主に小森)が右の内側レーン、見木が左の内側レーン。守備時も似たようなバランスで、自陣で奪ったボールの預け所として小森が少し高めの浮いた位置を取っていました。

見木と小森が相手ボランチの脇、DFとMFのライン間でボールを受けるところから崩すというのが一番の狙い。ここに入れて収まらなくても、すぐに中央で奪い返して再び攻撃に移るという意図があったと思います。2得点はいずれもボールを奪われた小森・椿が自ら奪い返してそのまま決める形でした。

群馬が中を閉めるときは両ワイドの末吉と椿の突破力を生かしてクロスによる攻撃。前節まで左はSBが本職の矢口が務めていましたが、群馬相手ということで攻撃回数が増えることを考慮してのスタメン変更だと思います。椿は得点という結果で起用に応えました。

大卒ルーキー小森はちばぎん杯から4戦連発。得点感覚に加え、ボールを受けられる・持てる・両足が使える・体格がある・守備で走れる・奪えると言った感じで何でも出来る選手です。得点源かつ戦術面でも要になっていて、既にジェフ千葉を背負っています。

個人的な推しの小林祐介は、1点目は小森への縦パス、2点目は左サイドで強引にボールを前に進めたことで、結果的に2得点に関与しました。相手の守備ブロックの隙間に良いパスをかなり入れていて、ボールを失う機会こそ何度かあったものの攻撃面の活躍はまずまずだったと思います。

守備面でいうとアンカーというポジションかつ千葉の攻める時間が長かったこともあり、奪う役割は自分より前の選手に任せて、相手にスペースを与えない仕事・バランスを取る仕事がメインでした。相手に体をぶつけて奪い切る小林らしいプレーをもう少し見たかったというのが正直な所です。勝ち越し点が欲しい状況で後半の半ばに交代し、これ以降は田口がアンカーに回りました。


群馬は4-4-2で、4バック右の岡本が攻撃的、CBタイプの左SB中塩がやや低め。そのぶん左SH川本がワイドでプレーしていたかと思います。

開幕2戦勝ちなしかつ無得点の中、勝利への意気込みが感じられるテンションで試合に入り、立ち上がりに先制点を奪いました。先制点はスローイン、勝ち越し点はフリーキックと、いずれもセットプレーからの得点でした。

守備ブロックはMF4人が人への意識を強めを守っていましたが、配置的な兼ね合いにより千葉にボランチ脇を狙われていました。前半途中までは2トップの運動量で相手の配球元である3CB+アンカー小林を上手く抑え、他のMF4人もよく動いていたと思います。前半途中から少し運動量や集中力が落ちてきたのか、ブロックの中で受けられる機会が増えました。後半途中にボランチに内田を入れたあたりからは堅さが戻った感がありました。それと全体的に天笠のボール奪取、中塩の高さが効いていたほか、GK櫛引が1対1のビッグセーブ2つ、ラボーナ2つを見せました。

攻撃の中心となっていたのは長倉で、先制点に繋がったものを含め、ドリブル突破からかなりのチャンスを作っていました。マッチアップの多かった鈴木大輔の対応が良くなかったのもあります。長倉は体格があるのでゴールに背を向けたプレーも安定していました。空中戦は武と川本に任せていたので分からないですが、彼も小森に劣らず総合力の高いFWだと感じました。