バトルレジェンドルールで一定数見られた「雨ザシアン」というパーティについて考えたい。
雨ザシアンを勝手に定義すると、雨ふらし要員(ニョロトノ、ペリッパー)、すいすいエース(キングドラ、マンタインら)、ザシアンの3匹を軸とするパーティのこと。ザシアンの破格の単体性能を前提として、
・ザシアンの苦手な炎・地面・鋼タイプのポケモンに対して水タイプのポケモンが有利をとれる
・ザシアンの炎弱点を雨で打ち消せる
・すいすいエースのダイジェットによりザシアンを加速させられる
・すいすいエースが相手のザシアンを雨珠ダイストリームにより一撃で倒せる
などが強みとして挙げられ、ザシアン対策のポケモンをさらに対策したのが雨ザシアンといえる。残りの3匹としてはガオガエン、ゴリランダー、この指役などが多かった。
一見隙がないように映る雨ザシアンだが、バトルレジェンド本戦で上位に入ることはできなかった。
30位以内のザシアン入りパーティは砂ザシアン(1位)、晴れザシアン(2、6、15、17、20、27、28、30位)、セキタンザシアン(23、24位)、他ザシアン(22、26、29位)。少なくとも14のパーティにザシアンが入っているうえ、天候とザシアンの組み合わせもメジャーだったにもかかわらず、雨ザシアンは結果を残せなかった。
なぜ勝てなかったのかといえば、単純に雨ザシアンの使用者が少なかったのが一つ。ポケモンホームのバトルデータによると、使用率はニョロトノ39位、キングドラ45位、ペリッパー62位と、雨パーティ自体があまり使われていなかった。ランクバトルのシリーズ5とシリーズ6でもこれらのポケモンの使用率はおよそ同じ数字となっており、そもそもガラルダブルにおいて雨パーティの評価が低かったというのが、雨ザシアンが使われなかった主な理由と考えられる。
とはいえプレ大会で雨ザシアン使用者が上位に入るなど、事前考察において雨ザシアンの評価は低くなかったどころか、パーティを組む上での仮想敵の一つになっていた。そのため雨ザシアンが相手の対策を上回れなかったというのが、二つ目の理由として考えられる。
まず、大会で多く結果を残した晴れパーティとの相性を考える。晴れパvs雨パはタイプ相性的には雨パが圧倒的に有利なものの、天候の取り合いでは晴れパが有利になる。晴れパの軸になるコータスがニョロトノもしくはペリッパーの下を確実に取れるため、
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